お悩みごと解決セミナー

商店街の未来はどうなの

未分類

その未来はどうなの?

橋本 治

この本を読んで気になったことをあげる。「商店街」を考える。「後継者がいなくなれば農家が成り立たなくなり、農業が滅びる」という考えがあります。「いや、そんなことはない、企業が農業に参入して農業を成り立たせる」という考えもあります。食料の自給率の低い日本では農産物の多くが輸入に頼っている―ということは、既に日本の農業は農家によって支えられているものではない、ということですね。それがいいことか悪いことかは分かりませんが、農家でさえ既にそうなっています。だとしたら、「もう商業は個人商店によつて支えられる時代ではない。だから、新しい商店街も生まれない」というのは、不思議でもなんでもなくなります。

個人商店の集まりである商店街では、経営者一族である店の人間に「あれ下さい、これ下さい」と言わなければなりません。1つの店で全てがまかなえるわけでもなく、肉屋に野菜はなく、八百屋に魚はなく、魚屋でスリッパは売りませんから、必要に応じて各店舗を回り、店の人間とドメスティックな会話のやりとりを繰り返さなければなりません。「それがめんどくさくていやだ、煩わしい」と思えば、店員との接触が少ないスーパーマーケットの方が「いい」のです。ネット通販というのが盛んになった時、「そんなに何でもかんでも通販でという人間はいるのかな?」と思いましたが、「店員相手に口を利くのが苦手だから、通販はありがたい」と言う人が少なからずいるということも知りました。私にとってはショックでしたが、「商店街よりもスーパーマーケットの方がいい。商店街がなくてもスーパーマーケットあるからいい」の理由には、「人的接触が少なくて煩わしくないからいい」と言うのが、隠されてかなりの割合で存在するようにも思えるのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました