女性に多い「モナリザ症候群」。交感神経があまり働かず太る状態を「モナリザ症候群」といい、1990年10月に神戸で開催された国際肥満学会で、ルイジアナ州立大学のジョージ・ブレイ博士により提唱されました。モナリザといえば、レオナルド・ダ・ヴィンチの描いた「モナ・リザ」を想像されるかもしれません。たしかに、モデルとされるリザ・デル・ジョコンドも現代の価値観に照らし合わせれば、皮下脂肪が蓄積したふくよかな女性と推測されますが、モナリザ症候群のモナリザとは、博士の研究であきらかになった「肥満者のほとんどは交感神経の働きが低下している(Most Obesity Known Are Low In Sympathetic Activity)」の英文の頭文字をとったもので。絵画のモナ・リザとは関係ありません。さらに博士は、「肥満者の摂取エネルギー量を分析したところ、エネルギー摂取量が平均値を上回った人は全体の3割しかいなかった」とも発表しています。これは、「食べ過ぎなくても、交感神経の働きが低下すると肥満する」と言い換えられます。もし、「あまりたべていないのに、太る」という人がいれば、交感神経がうまく働いていない可能性が出てきます。(肥満遺伝子 白澤卓二)ということのようです。
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