残されたのは民主主義の成熟で、それで戦争はふせげるのか。
グローバル化の帰結としての世界大戦がおこった。グローバル化と資本主義は平和に貢献してきたでしょうか。貿易や投資で緊密に結びついている資本主義では、戦争リスクは少ないという仮説を裏切った事件こそ、第一次世界大戦だったからです。第一次大戦の前、20世紀初頭のドイツの最大の輸出先はイギリスでした。イギリスにとっても、ドイツは2番目の貿易相手でした。それでも両国は戦争に突入したのです。これは、経済の相互依存が必ずしも平和をもたらすわけではないことの、重要な証拠となるなるべき事実です。