医療幻想 (久坂部 羊著)を読んで
この本の中にオールマイティの診断名という章がでてくる。
ふらつき、めまい、異常な発汗、肩こり、息が詰まる感じ、イライラ、なんとなく気分が悪いなどの症状を、「不定愁訴」と呼ぶが、検査をしてもみつからないと、「自律神経失調症」ということになる。この先生もこの診断名をよく使うそうです。
高齢者は、朝起きた時にふらつく、耳鳴りがする、吐き気、頭痛、身体がだるいなど、さまざまな症状が多く、それはたいてい自然な老化現象だが、当人はなかなかそれを認めようとしない。「年のせいです」と言うと、すこぶる反応が悪いので、「自律神経失調症ですね」と説明すると納得する。高齢者の多くは、病気だと言われたほうが喜ぶらしい。年のせいだと言われたら治らないが、病気なら治る可能性があるからということのようです。
診断されたあと、この先生は自律神経調整薬なる薬を処方するが、たいていはプラセボ効果以上の効き目はないといっています。自律神経の働きが悪くなるのは老化だからだ、ということのようです。
そうなんだという感じです。不定愁訴は、生きていればだれでも経験あるのではないでしょうか、肩こりは、私は、昔からあり、最近は、アリナミンをよく服用している、結構効果がある。疲れにも効果があります。
もしかしたら、不定愁訴は、巷のドラッグストアで、セルフメディケーションでセルフケアできるのではないでしょうか。お医者様の診断が下った後という条件付きですが、自分で市販薬を試してみるのもいいかもしれない。
数年前、2週間ぐらいの間隔で、ぐっと眠い日がくるのですが、お医者様にこれどういうことですかと質問したことがあります。お医者さんは、まさしく、もう若くないから、と返事がかえってきました。私はそれで、かなり納得しました。
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