遺産分割は、相続人が参加する、相続人が全員参加しないと有効にならない。相続人全員というが、相続人でない人が参加することがある。相続分の譲渡を受けた人が該当する。しかし、相続人でない人が参加する、これは困ったな、ということで相続分の取り戻しがある。相続分の取り戻しは、1か月以内にしなければならない。短いですから注意です。
相続分の取り戻しは、遺産分割をスムースに行うためです。
一同に会することは必要ない。何箇所かでやって、意見がまとまればよい。
期間制限はありません。いつまででもやることができる。
そして、遺言がある場合。
遺言とは、被相続人の最終意思を尊重するものですから、被相続人が書いてある通りに、法律効果を認めるわけです。被相続人が、相続させるといえば相続だし、遺贈とかいてあれば、遺贈になります。相続と遺贈は、遺言に書いてある通りに解釈しなくてはいけないのが原則です。文言解釈の原則、被相続人はすでに死んでいますので、書いてある文言を解釈するしかありません。書いてある通りに読みます、相続と書いてれば相続、遺贈と書いてあれば遺贈です。あげると書いてあれば、遺贈です。
ただ、書いてある通りに法律を当てはめられないこともあります。自分の親戚のだれだれさんに相続させるとかいてあっても、相続人でないのに、相続はできない。そういう場合は、遺贈と読み替える。あげたい気持ちは間違いないので、それを汲み取ることは許される。
例外が2つあり、その1つが、相続という言葉を使ってあっても、相続人でない人に相続とかいてあったら、遺贈と読み替える。
2つ目が、遺贈または、あげると書いてある、でも、全財産を、相続人全員にあげる。みんなで分けろ。全財産、相続人全員、がキーワードで、こうなると、どのように書いてあっても、相続です。遺贈と書いてあっても相続です。
この2つは注意です。他は文言解釈です。そのまんま登記することになる。
ある不動産を、相続人のだれだれに相続させる、と書いてある場合がある。これは、文言解釈通り、相続になる。遺贈と書いてあれば、遺贈になります。
相続させるということは、遺産分割するなよ、ということです。遺産分割方法の指定といいます。つまり、この財産は、みんなで、話し合って誰がもらうかを決めるなよ、ということです。この指定された相続人がもらえよ、ということです。それを意味していることになる。これが、相続させるという文言です。
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