空洞化と海外売上比率
「空洞化」とは「一国の生産拠点が海外へ移転すること(海外直接投資)によって(あるいは、それに伴う逆輸入の増加によって)。国内の雇用が減少したり、国内産業の技術水準が停滞し、さらには低下する現象」であるとされています。その意味で、「空洞化」とは、まず国内雇用の減少、すなわち雇用の空洞化を意味します。さらに国内技術水準の停滞、もしくは競争力の低下、すなわち技術の空洞化ということになります。そしてこれに付け加えるのであれば、本来日本に還流すべき資金が海外に向かってしまうという資金の空洞化となります。これら3つが「空洞化」への懸念の総体であるとみることがあります。(空洞化のウソ 日本企業の「現代化」戦略 松島大輔著)