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成年後見制度の保護者はなにができるのか。

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保護者は何ができるのか、ということです。
成年後見人、保佐人、補助人は、だれがなってもいいです。
未成年者の親権者の場合は、ほぼ何でも出来るのが答えです。同意をしてもいいですし、代わりにやる代理権もあります。
一方、成年後見人、保佐人、補助人は、かなり制限されています。成年後見人は代理権しかない。もう1つ同意を与える同意権がありますが、成年後見人は同意権はない。何故かといえば、同意をあたえても、その通りやってもらえないから同意権をあたえたら、制限行為能力者の保護にならないからです。
反対に、保佐、補助というところは、本人がその通りやってくれる可能性が高いので代理権のように勝手に代わりにやってその効果を本人に帰属させることはむしろしない。だから、同意を与えるという方向でいく。
保佐と、補助は同意を与えるという方向ですが、どうやってするのということですが、最初っから違う。保佐の場合は、何について同意が必要かを民法13条に並べられている。最初から条文にずらずらと並んでいる。
簡単にいうと、金を貸してて返してもらうときも同意が必要です。受け取るのにも同意がいる。これは違う金額を渡されているかもしれないからという理由です。財産がなくならないように同意を与える。貸すときも同意がいる。
同意権がある行為に、同意がなければ取り消しができるということです。取消権は保護者(成年後見、保佐、補助人)にはある。本人にもある。本人にもあるのは元に戻すだけだから新たな負担をおわす行為ではないから自由にできます。何かを取り消すのには同意はいらない。
補助の場合は、保佐人の同意権の範囲、民法13条の中の、一部を指定して、その一部の同意を認めてください。保護者をつけてくださいというのが補助です。保佐と補助の関係は大小の関係で、ほとんどやる事は一緒です。
保佐と、補助の場合の代理権、代わりにやるという権限ですが、代わりにやるという事は原則できません。本人がしっかりしているから、同意をもらえればそれで十分です。
しかし、この行為を本人の代わりにやりたいんですがと、家庭裁判所に言えば、認めてくれます。
1つ、1つ特定して家庭裁判所に請求して、家庭裁判所がokしたら代理もできる。保佐、補助一緒です。
家庭裁判所が、この行為は保護者がやってもいいですよ、というか、いわないのか、それだけです。
代理は本人の意思とは関係なしに行為をすることができるので強力です。
最後ですが、この代理権を得るには、被保佐人、被補助人の本人の同意も必要です。かわりにやってもいいですよと本人の同意が必要です。
代理権は、保佐人の、民法13条の同意権の範囲に限られない。
保佐人が、高価でない時計 (高価な時計は同意が必要になるから)を売る代理権の許可を申請することも可能です。
話はそれるが、その時計を、保佐人が代理権をもらったが売る以前にすでに、本人が時計を売ってしまっていた場合、それは有効です。代理権を与えたからといって本人の権限がなくなるのではない。本人もできることは、相変わらず単独でできるということです。
代理権によって本人の権限が制限されるという事はない。制限行為能力者保護の制度は、制限行為能力者の権限を狭めるためにやっているのでない。
3者に共通して、日用品の購入や、日常生活に必要なものの購入は単独でできる。自由があってこそです。個人の尊厳がある。自由はある。

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